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メタボリックシンドローム

2007-12-25 11:26:18

2008年4月より実施される特定健診制度ではメタボリックシンドロームの概念に重点がおかれ該当者、または予備群と判定された受診者に特定保健指導がおこなわれます。一般に定着した、メタボリックシンドロームという言葉ですが、メタボと略され肥満と同義語として誤って使われている例がみられます。メタボリックシンドロームは内臓脂肪型肥満に高血糖、高血圧、高脂血症のうち2つ以上を合併した状態で相乗的に動脈硬化性疾患の発症頻度が高まる病態であり、この予防のため正確な認識をもつことが必要です。

メタボリックシンドロームの重要性

メタボリックシンドロームは、過食や運動不足などの生活習慣により内臓脂肪の蓄積を生じ内臓脂肪から放出される動脈硬化促進因子により、脳梗塞、心筋梗塞などの 動脈硬化に起因する心血管障害を生じる疾患です。

腹囲測定をしましょう

腹囲測定は臍の位置で立位、呼気時にメジャーで行います。肥満体型で臍が下方に偏位している場合は肋骨の下縁と腰骨の間で測定します。

メタボリックシンドロームの診断基準(日本肥満学会基準2005年)

以下の必須項目に加え選択項目のうち2項目以上が該当
必須項目:
内臓脂肪蓄積 ウエスト周囲径 男性 85cm以上 女性 90cm以上
選択項目:

  1. 中性脂肪値 150mg/dl以上
          かつ/または低HDLコレステロール血症 40mg/dl以下
  2. 収縮期(最大)血圧 130mmHg 以上
          かつ/または拡張期(最小)血圧 85mmHg以上
  3. 空腹時高血糖 110mg/dl以上

メタボリックシンドローム診断基準の問題点

現在、腹囲基準値に関しては論議がなされ、男性の腹囲85cmは心血管発症リスクにならないとする報告や女性の腹囲80-90cmの群に心血管疾患発症が集中しているとする報告もあり腹囲基準値に関しては見解が分かれています。

メタボリックシンドロームの治療指針

治療の目標は動脈硬化の発症と進展防止です。自覚症状が少ないため長期間放置されることが多いのが特徴です。まず自覚をもって、目標体重を設定し、内臓脂肪の蓄積予防、減少のために食事療法、運動療法を行うことが基本となります。改善が得られない場合、糖尿病、高血圧、高脂血症は薬物療法も必要となります。LDLコレステロール値にも注意が必要です。その他、ストレス、喫煙等、動脈硬化の危険因子にも気をつけます。

健診のすすめ

メタボリックシンドロームの早期発見、合併疾患の予防には定期的な健康診断の受診による自分の健康状態の把握が大切です。また健診結果を放置せず、自覚をもって食生活、運動、内服等による病状の改善が必要です。詳しくはかかりつけ医にご相談ください。

(東住吉区医師会理事 森 能史)