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内臓のアンチエイジング

2010-12-27 16:40:06

アンチエイジングの目的

 人は皆元気に長寿を享受することを願っています。しかし個体の老化の原因としてホルモン、免疫力、細胞機能の低下、遺伝子の変異、酸化ストレスなどがあげられます。アンチエイジング医学とは、日本加齢医学会によれば加齢という生物学的プロセスに介入し、加齢に伴う動脈硬化、加齢関連疾患のがんの発症確立を下げ、健康長寿を目指す医学であると定義されます。

内臓のアンチエイジング

 エイジングの悩みの多くは顔の老化、体型や髪の老化、筋力、精神力の老化であり、内臓の老化は見落とされがちです。内臓は全身の若さを保つ根源であり、内臓の老化は消化吸収力の低下をもたらし、個体のエイジングを進めます。アンチエイジングを目指す上で、内臓のアンチエイジングは最も重要な課題と考えられます。

消化器のエイジング、アンチエイジング

 胃、小腸、大腸のエイジングには、蠕動運動の低下が大きな要因と考えられます。蠕動運動の低下は腹部膨満感、もたれ感、大腸の悪玉細菌の小腸への侵入、大腸での悪玉細菌の増加をもたらします。消化液、腸液の分泌低下に伴う、粘膜の炎症はポリープや発がんの引き金となります。ピロリ菌も胃粘膜の老化の大きな要因です。消化管のアンチエイジングには運動による免疫能、抗酸化能力の向上、蠕動運動の亢進があげられます。適度な運動が大腸がんの発がんを抑制するとの報告もあります。食事もアンチエイジングには重要です。刺激物、極端なダイエット、加工食品、高カロリー食、高脂肪食を避け、消化のよい食品、乳酸菌、食物繊維をとるよう心がけましょう。アルコールの取りすぎ、多量の喫煙も肝臓の老化の原因となります。

肥満と老化の関係

 日本人の3大死因として、がん、脳血管病変、心疾患があげられます。これらに肥満が大きくかかわっています。動脈硬化が関与する脳血管病変、心疾患はもとより、発がんにも肥満に伴う高インスリン血症、インスリン様増殖因子が関係すると考えられています。

アンチエイジングの食事

 適切なカロリーによるダイエットが基本です。腹7分、カロリー30%減を目指しましょう。 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22で算出します。
適正エネルギー(kcal)=標準体重(kg)×20~35(運動強度)で求めます。
また、老化の進行を助長させる活性酸素を消去させる、色のある野菜を多く取りましょう。赤黄緑紫の野菜にはがん予防、動脈硬化予防となる種々の物質が含まれています。

アンチエイジングの運動

 減量目標を現在の体重の5%とし、3~6ケ月での減量を心がけます。運動量は、一週間に23エクササイズ以上の運動がすすめられています。エクササイズとは身体運動強度(メッツ)に身体活動実施時間をかけたもので
エクササイズ(EX)=メッツ(METS)×時間で求められます。
3メッツの歩行なら1時間で3エクササイズ、6メッツの軽いジョギングなら30分(0.5時間)で3エクササイズです。家事などの日常動作もエクササイズに換算されます。アンチエイジングのために活動的な毎日を心がけましょう。

(東住吉区医師会理事 森 能史)